神樣の恩惠の中に生きる者が神樣の恩惠の海から離れ去って生きることが出來ようか．

眞に自由律法の中で生きる者は神樣の恩惠を渴望して，喉が乾いた鹿が水を探すように，道に迷った子牛が母を探すようにそのような生を生きることである．

自分に勝ってこそ人生に勝つことである．自尊心に觸れるくやしい言葉を聞いても，その時ごとに勝たなければならない．職場や家庭ででもきっと試練はある．實際，生活の中で勝たなければならないのである．

その時ごとに言い返さないで自分に勝とうとするから，死んだ狀態で動かなければならないのである．死んだ者はいう言葉がない．これが皆さんに敎える自由律法である．

自由律法の中では足りないと考えることも，

成し遂げられたと考えることも罪である

一つの心になってこそ自由律法の中にいることであり，２つ，３つ，４つ，６２億に思う者は自由律法の外にいる者である．

そのような人の心は階級があり，差別があるが，完全に自由律法の中にいる人はその心が一つであるばかりではなく，６２億の人間全體が，一つに見え，一つに思えるので，全體が一つの中にいるということになる．

自由律法は軍法のようである．

指揮官になられる神樣が 「こうしろ」 と仰っしゃればこうし，「ああしる」 と仰っしゃればああすることであり理屈を言えば坑命罪になる．また，自由律法に觸れるのである．

自由律法と言うのは無條件に從順することである．勝手にすることは從順ではない．また，完全に委ねることも自由律法を守る秘訣である．

神樣のお話通り從順すれば，「私」 という自尊心と我意が死ぬ．「私」 という意識が動くとおりに動くことが出來ないから，從順だけが自由律法の完成である．自由律法というのはまさに神樣の律法であり，魔鬼を殺す法である．自由律法は魔鬼を殺す法なので，魔鬼である 「私」 を殺す法が卽ち自由律法である．

「私」 というのが魔鬼なので古い人 「私」 を殺して聖神に生まれ變わってこそ自由律法が完成されるのである．神樣に生まれ變われば神樣になるので，神樣になってこそ救いを受け得，罪人には救いがないのである．

罪の値で死ぬことになり，罪の値で地獄に行くようになったので罪をかぶっている罪人の立場では救いを受けることは出來ないのである．

だから，罪を犯さない秘訣，罪と關係を持たない秘訣である自由律法が，どれほど貴重なものであるか分らなければならない．

「私」 が喜べば喜ぶ淫亂罪になった．「私」 が喜ぶ心を持つなら 「私」 が魔鬼なので魔鬼が喜んだことになるので，嬉しいことがあっても喜ぶことが出來なかった．

だから，考える自由がなくひたすら神樣だけ高度に思慕する自由しかなかった．秒秒に神樣を仰ぎ見て神樣だけ思慕する自由しかなかった．

神樣だけ高度に思慕するのが罪を犯さない秘訣 

他人の事におせっかいをやけばおせっかいをやく淫亂罪になり，關心を持てば關心の淫亂罪になるので，關心を持つことも，おせっかいをやくことも出來なかった．

過去を考えれば振りむく淫亂罪になった．「家族に私がお金を上げないと飢えて死ぬのにどうなるか」 と考えをしても予算する淫亂罪になるので完全に世の中とは手を放さなければならないのである．

しかし，果てしなく高度の次元に上昇する中で限りない細かい罪の階を究めたのである．だから，その細かい自由律法を一つ一つ守っていきながら步き方一つ一つにも用心して動いた．呼吸一つ一つまでもそのまま適當に呼吸をしたのではなく，いつも呼吸を吸いこむ時は神樣の生命の恩惠を吸いこみ，呼吸を吐き出す時は 「私」 の中の魔鬼をすべて滅ぼして魔鬼の死體を注ぎ出す心情で呼吸したのである．そのような心情でいつも呼吸をしたし，目を覺ましてもひたすら神樣だけを仰ぎ見たのでつまらない他のものは見ることが出來なかったのである．

心を神樣に委ね續ける狀態が勝ったことになり，

停止狀態は落ちた狀態なのである 

誰を見ても神樣に化して見え神樣の顔だけで見た．自由律法というのは人にだけ立派に見せ家に歸っては畜生の仕業をすることではない．

だから，家で奧さんが無理やりに何を要求してもそれをしてやろうと努めなければならないのである．

「ないものをどうする」 とこのようにしてはならないのである．なくても努力することを見る時，奧さんは，たとえそれを受け取ることが出來なくても，受け取ったことと思うのである．

私自身がある境地に上がっていると考える者は大魔鬼である．また，「私はどうしてもだめ」 という者もいけない．また，自分の體を神樣の體と考えていない者も自由律法に觸れる．われわれの體と心はすべて神樣のものである．私のものと意識する瞬間，魔鬼になるのである．われわれの體と生命と心が神樣の所有であり，「私」 のものではない．この話も聞く耳があり，聞き分けられない耳とがある．

聖書には良心時代から，律法時代に移り，

再び心でも罪を犯せば罪になる心の律法時代を記錄している

良心時代というのは，神樣の心の時代であり，神樣が魔鬼の捕虜として生け捕られることによって神樣の心の回復するための律法時代があったのである．また，この律法時代が數千年間流れつつ人間の心の時代が來たのが卽ち，新約時代であると聖書は論じているのである．

その心の律法時代が過ぎ去った後には，「勝利者」 が出て， 自由律法を宣布することで，自由律法時代が來たのである．この 「自由律法時代」 は， まさに魔鬼を殺す法の時代であり，罪を犯すことが出來ない法が宣布される時代なのである．

だから，自由律法時代というのはまさに罪を犯すことが出來ない律法であり，また，自分を殺す法の時代であり，完全に自分の體と生命と心のすべてを神樣に委ねる自由律法の時代なのである．

だから，神樣に委ねなければ彼は自由律法の中に暮らさなかったことになるので犯罪になるのである．

皆さんが自由律法を守ってこそ，永遠に生きる條件になるので，自由律法時代は完成の時代である．

未完成の時代はいつも足りなく考える欲望の時代である．この欲望の時代が死亡の時代であり，まさに魔鬼の時代になるのである．

未完成の時代はいくら多くのものを持っていても足りないと考えるので足りなく考えるそれ自體がまさに死に至る死の考えであり，罪の考えである．

完成の時代に入ってこそ救いがある．誰でも完成時代の考え方を持たなければ救いと關わりがない．

平凡な事に感謝しろという言葉は平凡な事に滿足しろということである．

滿足してこそ感謝の思いが出るのである．

平凡な事に滿足するようになれば，何をもさらに要求する欲も出なくなり，從って罪を犯すことが出來ない．

足りないことがない時代，いつも滿足し，

感謝する時代が自由律法時代，完成時代である 

今はもはや， 空虛な言葉の律法時代は過ぎ去った．

6０００年の長い歲月の果てに，「私」 に勝ち，魔鬼に勝ち，世の中に勝たれた 「勝利者」，ただ，お一人方の故に，他の人びとすべてに喜樂と和平と永生の新しい世界が開かれたのである．

病んで，老けて，苦しみの中に生きて死んでいくこと，そして，魔鬼の爭いの中で破れて倒れること，そのすべてが卽ち 「私」 という意識に生け取りになった不具の人間性から始まったことである．*