神とは不可思議な存在ですか 

今日，この世の中は 「神とは何か」 「靈とは何か」 も知らないまま神について敎えている.

神學博士たちが大學で講義をしているが，彼らに神の定義を聞いてみれば彼らはすぐに返事は出來ないのです．

彼らは神は見えないと話し，神とは不可思議な存在であるから人間には分からないと話すだろう．ならば，分からない神をどのように敎え，分からない神をどのように信じることが出來るというのか?

分かってこそ信じることが出來，分かってこそ信仰が生じることであり，分からないことをどのように敎え, 分かってもいない事をどのように習うことが出來ると言うのでしょうか．

だから，今日まで神が何であるかと神の定義を論じた者は限りなく多いようだが，實際には一人もいなかったと言うことです．だれ一人として確かに分かる者がいなかったので，神の存在について深く考えることを躊躇し，その質問についての返事を濁さなければならなかった．

生きている生命自體が神です 

知らない者が難しく敎える．この世の中に神學ほど難しいものもないだろう．

しかし，分かる人は簡單に敎える．ただ一言で解いてしまうのです．

ならば，神とは何だろう．

神と言うのは靈であり，靈は心であり，心は考えなので人を指して考える動物であると言い，靈的動物であると言ったのです．これは，考え自體が靈であり，考え自體が神であるという意味なのです．

また，靈自體が心であるが，心は卽ち生命であると言ったから，( 聖書ではもともと心と生命を同一なものと見た．)

「何を守るよりも自分の心を守れ．そこに命の源がある．」 (箴言 4:23) と言った．

生きている生命自體が神であり，靈であるのです．(主は私の光，私の救い，私は誰を恐れよう．主は私の命の砦(とりで)… (詩篇 27章) このように簡單なものを知らなかったのです．誰も分かる者がいなかったので難しく神を理解しようとし，死んで天國に行く．死んで極樂に行く．と言いながらおびただしい人びとを迷惑にも誤った道に導いて行ったのです．

信仰を前提としなくては委ねることが出來ない 

完全な神に私の體と心と生命すべてをみな委ねた時, それが信仰なのである．委ねることの中には完全な信賴と從順が含まれている．今までは信仰が何であるかも知らずに生きた．信仰は神が下さる賜物なので，神の下さる賜物が神の恩惠であり，神の恩惠が神の聖靈なのです．

だから，神の中にいてこそ完全に委ねることが出來, 委ねてこそそれが信仰になるのです．

信仰というのは 「私」 を殺してなくす神の心である．「私」 を殺してなくす神の心はまさに木のような心であり，木のような心は變わらない心であり，永遠に喜びがたぎる心，ひどい目に逢ってもその喜びが消えることがない心である．

永生を得る人になってこそ，永生を享受する人になってこそ，信仰があることであり，死ぬ人には信仰がない．永生を享受するためには死に勝たなければならない．死の勸威を握ったものが魔鬼なので，魔鬼に勝ってこそ永生を得ることです．

神は永生の神であられるから神が下さる賜物は永生なのです 

魔鬼，卽ち，罪を解決してこそ永生が成し遂げられるのです．死ぬということは罪を解決することが出來なかったので死ぬしかなったのです．

だから，魔鬼に勝って死に勝つ神の靈が信仰なのです．

「信仰とは望んでいる事がらを確信し，まだ見ていない事實を確認することである」 という言葉がヘブル書11章に記錄されている．望みどおり成し遂げられることが信仰であるという言葉です．

死にたくないなら死ななくてこそ信仰がある者になるのです. 死にたくない者が死んでいるのに，神のふところに抱かせたといいながら, 「ヨルタン川を渡って會うだろう」 という讚美歌を歌うのは理屈に合わない話である．死にたくないのに死ぬというのは信仰がないから死ぬことになる．このように聖書的に正確に話さなければならない．

また，まだ見ていない事實を確認すると言ったが，見てこそ確認することが出來るのである．

神も見ることが出來，地獄も見ることが出來，天國も見ることが出來てこそ信仰があるものである．眞の信仰が現れれば神も見せて下さり，靈魂も見せて下さるようになっている．死にかけている人をも死なないようにさせる勸能を持つようになる．だから，信仰とは神自體なのである．

魔鬼に勝ち，「私」 に勝つ神の靈がすなわち, 「生命の木の實」であり，聖神に生まれ變わった者であり，信仰になるのである．

ある對象を置いて 「無條件に信じます」 というのは信仰ではない．

信仰とは 「魔鬼」 と 「私」 に勝つ心である．「死」 に勝つ神の心が信仰なのである．死に勝ってこそ信仰があるというのである．

死に勝つことが信仰なので，永生することが信仰であり，死に勝つ神の心が信仰なのである．だから，罪人が信じるという心は信仰ではない．信仰は 「死に勝つ勝利者, 神の心」 である．

「勝利者·救い主」 が出られる前は世の中に信仰が存在したことがないのである．