いつ, いずれの時, 言わず消える時がある.

 「この人はいつ, いずれの時, 言わず消える時があります. なぜかというとこの人はこの世を覆すために來たので動く行動が秘密裡に動くからです. わかりますか？ ですから皆さんが理解してくれなければなりません. 皆さんが裏切られたと言いかねないので前もって知らせるのです. 私は皆さんのことを愛しているから. 最後まで走ったら福をもらいます. 福をもらう日が殘り少ないのです.」

 2000年11月7日付け, チュニムのみ言葉である. この日のお話の全體からほんのわずかの數分の間, 述べられたみ言葉だ.

 その當時, このみ言葉を心に留めていたものは果たしていただろうか. 今振り返ってみるとこのみ言葉ほどチュニムの普光を說明してくれる確かなものはあるまい.

 チュニムは, 義人は言葉に誤りがないとおっしゃった. その言葉に欠点がないとおっしゃった. 言葉に誤りがないことは一言一句を言葉に出す時は考えの中ですでに檢討濟みの言葉だからだとおっしゃった.

 我われは幾多も聞いてわかることは曺熙星チュニムは自らこの世で罪人中の罪人, 罪人の首魁だったとお話されたことである. 尖った性格で不義を見れば許さない銳い性格の人だったが, 恩惠を受けて最も先に變わったのがそのこと であり, 憎い人がなくなってそれから神樣の靈が育ち始めたとお話された. ゆえに人にお金を貸して返してもらった覺えがあまりない. 「返すお金がなくてくれないのだから仕方ない」と思い, それをもって裁判をかけてまであくせくして返してもらおうとはしなかったために何度も騙されたとおっしゃった(1983年3月22日の御錄より).

 義人中の義人, 完全なる義人, 勝利者, 曺熙星チュニムは私たちを愛しく思われるゆえにご自身の普光について言明された. ただし念を押すようなお知らせに慣れている我ら人間にはそれが普光を意味するみ言葉であると氣づくまでは時間がかかるものだったかも知れない. しかしこの欄で今まで何度も書き續けてきたように惡魔との戰鬪の最中に居られる神樣にとって普光という最大かつ嚴格な戰略は惡魔が氣づかない範圍でしか話せないのが神樣の切ない事情である.

 本來戰いの戰術戰略とは敵に氣づかせないものであるように神樣は惡魔の計略を探知された後, 惡魔との戰いに勝てる戰略を立てられたのだが, 全宇宙が惡魔の掌中にあり, 虎視眈眈目を光らせて監視しているために隱さず自由に行動することが出來なかったのだ.   ゆえに惡魔の目を避けて念に念を押しながら行動に移さねばならなかった. 幸い, 神樣は姿を能小能大, すなわち小さくも大きくも自由に出來たので惡魔の目を避けることが可能だった. 惡魔に捕らわれなかった自由の神樣は6千年間人類の歷史が流れる間秘密裏に大勢の人の中に入ってご自身の計畵のための布石を配置して置いた.

 その神樣の戰略圖はこの時代まで傳わっており, 現代の知識人がその眞價を評價している中國古代の預言書「周易」の基になる「六韜三略」である. その中の布石たる人物とはまず「龍馬河圖」の伏義氏「神龜洛書」の夏禹氏であり, その後, 周王朝の文王に續く.  文王は64卦を作って今日の「周易」に完成するのだがそれが「文王八卦」であり, その中には「周易」で示す艮方の地(國)韓國を天國を取り戾すための場所として定めており, その神樣の戰略上のお仕事をなさる人物が「水, 火, 木, 金」の順に出現することを書き記している.

 これから3千年以上もさかのぼる古代からすでにその場所と人物が神樣の戰略圖に示され, 今日まで一寸の誤差もなく進行されつつある. 前回では「水, 火, 木, 金」の水に該當する水雲崔濟愚(スウン チェ ジェウ)先生の出現について述べた. 今回は「水(3韜), 火(4韜), 木(5韜), 金(6韜)」の順にしたがい火に當たる火雲康甑山(ファウン カン ズンサン)先生の出現について說明する.

 3×6＝18, 大定元數とは三位一體の神樣に戾られる大きな計畵の始まり

 火雲康甑山先生は六韜三略の４韜になるが, 4韜を表す圖の說明文には「三陽至九陽 二陰至十陰也 中之六陰 三六十八局之大定元數也」(解說：黑白点の構成において白点は３陽から９陽まで, 黑点は2陰から10陰までだ. 中央は6陰であり, 3×6＝18の局面(碁や將棋の盤面)で天が定めた大きな計畵の始まり(元), 大定元數である.)と書いてある.

 火雲康甑山先生の4韜を說明する文に記している「大定元數」を六韜三略の最後の韜である6韜(金)の說明文では「二十一之易卦 大定數(21の易卦の大定數)」と6韜を「大定數」と書き記しているように火雲の位置とは6韜(金)の大定數に向かっていく始まり(元)であることがわかる.

 4韜を說明する文の「三六十八局之大定元數也」を數理で說いてみると三：3, 三位一體の神樣. 六：6,  惡魔に捕らわれたアダムの神樣(3), イブの神樣(3)を合わせた數字. 十：10, 三位一體に完成された神樣を象徵する數字. 八：8, 救いを象徵する數字となる. これを3×6＝18の「大定元數」と總合してみると太初に三位一體の神樣だった三方の神樣の中で惡魔に捕らわれた二方の神樣を取り戾して, 本來の神樣の狀態に戾られる大きな計畵の始まり(元)であるとの意味になる.  

 重大な使命を栒びて出現された火雲康甑山先生の4韜の位置は, 六韜三略の全體圖からみると水雲崔濟愚先生のバトンを受け繼ぎ,ご自身の役割を果たして次に出現する人物にバトンを手渡す役目だった.

 ところが水雲崔濟愚先生を繼ぎ火雲康甑山先生の出現について彼らが六韜三略の圖のとおり神樣のお仕事を引き繼いだとの具體的な根據は何であろうか. 單純に「水, 火, 木, 金」になる五行だけの順に沿って火雲が水雲を引き繼いだとの主張は充分な解釋ではないと憂慮する續者もいるだろう. その通りである. 確かな根據を示さねばならない. 韓國には水雲と火雲を創始者とする宗敎團體に數多くの信者達がいる. 正確な根據なしにその信者達を糊塗(こと)してはならないからだ.* (次回に續く)

  【參照：天機18金白頭勝師】

    東京祭壇 李貞馥

     03(3202)9781