舊約聖書ダニエル書9章全章は, 預言者ダニエルが祖國のエルサレムのために神樣に願い求めるお祈りの文でつづられている.  

 聖なる山, すなわち, エルサレムが危機に陷っていることに氣づいたダニエルは一刻も遲滯せず, 斷食, 喪服を着, 灰をかぶって主の神樣に祈り始める. 約3000年ほど前に捧げられていた彼の祈禱は, 今, 勝利祭壇のわれわれに傳わるメッセ-ジとして捉えられる.

 ダニエルの, まさに, われわれがチュニムから敎わったその通りの祈禱は, われわれを省みさせるところも多多あり, 緊急事態の最中にいるわれわれが盡くすべく祈禱のあり方を學ばせている.

 イスラエルの民が行なっていた全ての過ちを許し求めたあと, イスラエルの民の爲ではなく主ご自身のために, 神樣ご自身の荒れ果てた聖所に神樣ご自身が輝かせてくださいと, 切ないダニエルのお祈りには胸がしめつけられるものである. 

勝利祭壇は天國の本部 

 暖かい春の季節はわれわれが待たなくても戾ってくる. 春はよく明るくてよい物事の始まりや人生, 平和で希望に滿ちたときなどにたとえられる. なぜなのだろうか. 曺熙星チュニムは, 春は, 世の中の季節としてだけではなく, 春は時期的に神樣のみ旨が成就されるときであるために惡魔が最も發動するときだとお話された.

 また, 「春」 の字は 「人」 「三」 「日」 三つの漢字で成り立っているので 「人間が三位一體の神樣に完成される日」 と解釋, 贊美歌の歌詞にもあるように季節的にも實際に天國の氣象狀態をいうのだとご說明されたことがある.

 暖かい春は寒さ嚴しい冬が去るのと共にやってくる. この如く神樣のみ旨が成就されるときも同樣である.    

 この世のすべてがそうであるように秘められた神樣の攝理を人間に知らせるために, 何にせよ必ず季節も巡ってくるのだろうとみて正しいだろう.

 したがって, 春は, 人間が待っていなくても巡ってくるように, 夜明けを知らせる鷄の鳴き聲がなくても夜の闇は消えていくように, 何がどう邪魔をしようが, 神樣のみ旨は必ず成し遂げられるものであろうし, かえって闇が深ければそれだけ喜びも深い. 輝く天國が間近にきている證據なのだからだ.

 チュニムはわれわれに次のように語られた. 「天國はこの祭壇を中心に四方三十里にまたがって建てられる. ここ勝利祭壇が天國の本部である.  皆さんを一人も殘さず全員連れて入ることを救世主は望んでいる.」 

わが希望, わが喜びの救世主 

惡魔がどのような試練を用意して待ち構えていようが, 一度勝利なさったチュニムはわが身になられ, 身をもって戰いになるために最後の勝利は神樣のものである.

 ところが, 我らの中で我らの代わりに惡魔と戰いなさるチュニムは, その最後の勝利の榮光をわれわれに戾されるとお話された.  

 また, 「救世主を皆さんと別個のものと考えるな. 救世主が皆さんのことを自分の身の如く思うように皆さんも救世主のことを皆さんの身のように思いなさい. 救世主は皆さんの希望であり, 皆さんの喜びである. にもかかわらず皆さんが救世主の仕事を度外視し, 自分の身のことだけやるのに汲汲しているのはいけない. 救世主を自分の身の如く思うことにより神樣になれる.」 とチュニムはお敎えくださる.

 われわれは救世主とひとつの者である. 夫婦一心, 一心同體なのだ. ゆえにわれわれは救世主を決して失っていない. 今, 祭壇のことをご心配されるのもわが身になっていらっしゃる救世主がご心配されるのであって, 惡魔のわが人間が心配しているのではない.  

 當然救世主が共にされなければ祭壇のことなど氣にもせず, チュニムのみ旨とはますます遠ざかる者になっていく一方であろう.

 「努力可能な期間に努力しなさい. この時期が過ぎてしまうと時が遲れてしまい, 努力をすることすらできなくなる.」 今, 超えなければならない最後の峠を目の當たりにしているわれわれは, このみ言葉でもう一度身を固めて時が過ぎないうち全力を盡くすべきである.

 この峠さえのぼり切ったら山の頂上はすぐそこにある. ここは山場である. 絶えず祈禱をするほかならない. 勝利祭壇の春は, 頂上に立つものだけが迎えられることになるだろう.*　   

  東京勝利祭壇　李貞馥勝師　          03(3202)9781