勝利祭壇に來ている我われは,, 勝利祭壇の歷史25年を通じて 「私は人間ではない」 「神樣が人間の體を召してこの世に來ている」 という曺熙星チュニムのみ言葉をよくお聞き致し, 今なお覺えている. 人間なのに, 人間のようで人間ではない, 我われには極めて聞き慣れているこのみ言葉の意味を說明するまでもなく, 人間ではなければ神樣であることを意味しているとすぐ氣がつくはずだ.その通り, 「人間ではない」とのみ言葉の逆の意味は「神樣」であることを意味している.壇の上から獅子吼される曺熙星チュニムのこのみ言葉をお聞きしていた當時, 我われの中で誰一人もが疑いの顔を見せたものはいなかっただろう. 曺熙星チュニムは人間ではない, 人間とは遙かなる存在として神樣曺熙星チュニムをひたすら仰ぎ, 信じ切っていたに違いない. 

 ところが, 人間とは愚かなもので時と共に忘却しがちな構造的矛盾点を抱えている. とりわけ曺熙星チュニムの「普光」を考えるに當たって人間の立場から人間同樣の「死」として理解しようとする者はいないのだろうか. 曺熙星チュニムの「普光」を「死亡」と言わないのは, 1980年10月15日, 死に勝たれ勝利なさった神樣は, 6000年間の戰いに終止符を打ち, 再び死の惡魔に呑まれ, 敗れることは不可であるとの見解からなるものであり, この見解は曺熙星チュニムのみ言葉に根據するものである.  ところがそもそも神樣とは, 人間とどのような差が出る存在なのだろう. わざわざ古書や諸經典に記されている樣ざまな例を擧げることなどをしなくてもその差を見出すことは容易である. 

 曺熙星チュニムの五つの公約である.つまり, 韓國の夏の梅雨(長い雨)を止ませる, 台風をふせぐ, 每年豊作をもたらす, 舊ソ連型共産主義を無くす, 韓國の南北間戰爭を引き起こさせない等, いわば「五大公約」であり, 25年前から現在に至るまで全てを實現, 引き續きその能力は今なお明確化されつつある. 五大公約の特徵といえば單純に考えて普通の人間などできるものではないことであろう.科學をはじめあらゆる學問を活用, 用いてでも可能そうには見えない. 例えば, 太平洋の沖から吹き上がってくる台風をふせぐために曺熙星チュニムの分身は, 韓國の南海沖まで行ってスクラムを組んで台風を眞っ向から拒む, その際,火の柱になって台風の勢力を溫帶性低氣壓によわらせ,消滅させていたとのお話や,共産主義の理念に染められている人の體にお入りなさってその人の思想を取り替えてしまうことにより舊ソ連型共産主義の理念を根っ子から絶やしてはじめて共産主義はこの世界から消え始めたとのお話など,人間として想像を絶する, それこそ神のみ業としか考えられない全能者のお話ではなかろうか. 

 曺熙星チュニムの仰るとおり我われの目前で五大公約は全て實行された. これは人間と神樣の差異を明らかにするものであると同時に曺熙星チュニムは人間ではないことを證明するのに充分な根據になる.ところが, この五大公約を着實に實現させて來られたのは人間の目を避けてつまり, まんまと惡魔を騙してこそ可能だった.曺熙星チュニムは, 神樣の攝理をこれまで成功的に成し遂げられたのは全て惡魔を騙しつつ, 隱れ續けて行われてこそお出來になったことを幾多もおっしゃって居られた.言い換えれば, それは絶體絶命の神樣の攝理を完成させていくための高度の戰略であり, 曺熙星チュニムが「普光」されていらっしゃるのは, 人間としては見當もつかない神樣の高度かつ周密な戰略以外何こともない, 神樣としてはごく當たり前と言うべき出來事である. ゆえに曺熙星チュニムの「普光」は, 病魔によるものでもなければ,惡魔に再び敗れられた結末でもない.

 このような隱された神樣のみ旨を知らない世間では勝利祭壇はもう終わりと言われるのも理解しないわけでもないが, 神樣が惡魔に勝利なさるまで6000年間の道のりを考えれば, 「普光」は, 神樣としてはやむを得ない選擇の道であっただろうし, 人間の目を避けて, 惡魔にお姿を隱れてなさる神樣ならではの戰略の一環に過ぎないとご理解いただけるものと考える. 

 また, 「普光」を理解するのに自由自在の神樣に回復されていらっしゃる曺熙星チュニムの第一の願望とは何かを知ることは非常に重要である.

 6000年前, 神樣が惡魔に敗れられて惡魔の捕虜になられる前, 神樣のお姿は, 三位一體の神樣が一つの光の塊で居られ, 廣大無邊な宇宙空間に無所不在,自由自在な存在だった. ゆえに時間と空間に支配されず, どのような形狀にもとらわれず神樣が, 6000年間人間形狀に閉じこめられてどれ程重苦しくて不自由なさったのだろう. 人間の體を召していらっしゃったこと自體,地獄そのものだったに違いない.

 しかし, その肉體が可視的であろうが不可視的であろうが, 曺熙星チュニムはもう生死一如, 今なおかつ宇宙を支配されつつ, 惡魔を打ち殺し, 我われを惡魔の仕打ちからお守り, われ等ひとり一人の中に居られ, 永生の道に導いてくださる. 普光後, 一層强力な露の聖靈を降らして頂いている恩惠の日びの中で神樣曺熙星チュニムの本當のお姿がうかがえる. 「如來不生不滅不老不死」如來、卽ち, 神樣は, 生れもしなければ滅もしない.老いもしなければ死にもしない. 『大槃涅槃經』5卷如來性品4－2にそう書いてある.*　

                    東京祭壇　李貞馥 勝師                  TEL 03-3202-9781