監修 : 藤田多惠子 勝師                    飜譯 : 尹金玉 記者

周易の二つの流れ

周易の原理は宇宙構造を符號化しただけではなく, 宇宙の運行原理, 卽ち, 生成變化の原理まで表している．

例えば, コンピュ－タ－のハ－ドウェア－と共にソフトウェア－の原理まで含んでいるという言葉です．

周易は大きく二つに分けられて進行して來た．

一つは肉的な道,　卽ち,　物質的な方向に流れて來た事と,　もう一つは靈的な道で,　周易の原理を逆利用して神樣の天機を隱して天國の回復のみ業を進行させて來たのです．

1. 世俗の中に流れて來た周易

物質的な側面から見れば,　人間が宇宙を理解して日常生活に利用した事です.

人間の吉凶禍福を占う卜術を開發したこととか,　自然の變化を前もって予測できる曆法を作って農産物を育てる時期に利用するとか, また, 取り入れた穀物を貯藏することに利用するとかしたのです．

また, 人間の人體構造が宇宙構造と一致する小宇宙であることを發見し, 人間の疾病の原因と進行過程を宇宙變化の現象を通じて,　予測して疾病を治す方法を開發した中國醫學書の黃帝內徑がそれです．

今日の西洋科學, コンピュ－タ－の原理, 陽子物理學の構造と原理，遺傳學の原理, 等などに,  人間と關係したすべての學問に周易は影響を與えて驚くべき成果を取り入れている．

2. 神樣のみ業の中の周易

太初, 三位一體の神樣の中に魔鬼から捕らわれずに拔け出した神樣, 卽ち, 自由なる神樣は, 龍馬河圖と永久洛書を通じて分かるように宇宙構造と運行の核心原理,  宇宙構造の根本コ－ドを探し出すことによって魔鬼がこの宇宙と人間をどういう過程を經て滅亡に引っ張って行くだろうかとその陰謀と計畵を完璧に計算されたのです．

格菴遺錄の中には朝鮮半島の歷史的な事實が年月日まで正確に予言されているのです.

このすべての未來の予測は「自由なる神樣」が宇宙コ－ド, 卽ち,　周易の原理で計算して知ることができると記錄している．

「自由なる神樣」は周易の原理を逆利用してこの宇宙と人間の中に閉じこめられた神樣を救い出して魔鬼を永遠に完全に制壓することによって,　快樂だけが永續される天國を建設する計劃を立てられた．その計畵の大きな代表がまさに六韜三略です．

この六韜三略の細部的な計畵と進行過程を周易の64卦の中に隱して置かれたのです．

だから,　今, 世の中で周易を硏究する人びとは周易の64卦をただ目で見える物質世界の根本を明らかにする原理だと考え，それだけに焦点を合わせている．

そして, 各分野の學問を硏究する人びとは周易の中に暗示されている學問の進むべき方向と未來の結果に魅惑されて時間の過ぎることを知らずに心醉して行くのです．

今日, 全世界の科學者の中で周易を讀まない人は殆んどいないくらいです．

このような現象を神樣の立場で見れば, まず, 世の中をごまかすことによって決められた時になるまで,　魔鬼が周易の中に隱されている神樣の計畵を氣付かないように外に誘引する目的であり, 次は，全人類が周易の原理を通じて人間，事物，宇宙の構造と運行原理を徹底的に明かすことによって全生命體の生，老，病，死の根本原因が人間と宇宙の構造の中にあることを悟らせることにあると思う.

今までも人間は宇宙の廣大と自然の攝理に壓倒されて宇宙を作った存在について尊敬と贊辭を送っているが, 宇宙を作った魔鬼の陰險で凶惡な計劃を眞に知らなければならない.

しかし, 何よりも周易の核心は密かに隱して置いた神樣の計畵です．

今, 我われに傳えられている予言書, 卽ち, 神樣の天機が隱されている天機書はかなりたくさんある．

しかし, その中で核心は周易, 六韜三略, 格菴遺錄です．

この三つの予言書は, 互いに緊密に連結してあるから別べつに解釋するということは不可能なだけではなくて無意味です．

三つの中で一つ, 或いは, 二つで解釋を試みるのは, まるで, 人を描くのに頭，胴，腕足の中に頭と胴だけ描くとか, 胴と腕足だけ描けば, 人に見えないことのような理です．

 3. 六韜三略の起源

神樣の戰略が隱れている六韜三略がいつ誰によって作り出されたのか誰も知らない．

しかし, 大體, 推測することができる根據がある.  

それは, 太空呂望(姜太公)が書いた兵法六韜三略です．

姜太公は釣をしながら時を待っていた奇人として, また, 釣り手の代名詞として知られている人物です．

この時期は周易が成り立った時期であるから, もっと普遍的に說明して置く必要がある.

當時, 中國は殷王朝が中國天下を治めていて，周は諸侯國に過ぎなかった．

諸侯國の周の王であった, 周易の文王八卦を作った文王です．

この時, 天子國である殷王朝の最後の王が紂王であるが, 中國の歷史の中で夏王朝の最後の王である桀王と共に暴惡な王として有名な人物です．

當時, 殷の紂王は酒色に耽けて政治をせずに放蕩な生活の爲に續けて稅金を徵收したので, 民は塗炭の苦しみで怒號が空に染みた．

この時, 周の文王は人柄が寬仁雄厚だったので, 當時, 中國の天下の人びとの欽慕と期待を集めていた．

紂王は文王を妬んで久里という地の獄に閉じこめた．

文王は獄に閉じこめられた狀態で伏羲氏から始め厦殷2代王朝を經て來た易を硏究して新しく八卦を描き，64卦の順序を定め, 卦辭を書いて今日傳えられる周易の基礎を固めて置いた．

文王の死後, 三番目の息子, 周公が爻辭を書き，その後, 孔子が十翼を書いて今日の周易が完成

したのです.

文王は獄から釋放された後, 狩に出て渭水で釣りをしている姜太公に會うようになる．

天下を治理する高い經綸と軍事戰略で天子國である殷王朝を滅ぼさせて周が天子國になった．

この時, 姜太公は兵法書を著述したが, これが兵法六韜三略です．

このような歷史的な事實から推してみると, 今, 我われに傳えられた神樣の戰略書, 六韜三略は今から約3000余年前, 姜太公がこれを手本にして著述した兵法六韜三略の以前にすでに存在していたことになる．

周易の原理が神樣の戰略に利用されることについては次の機會に說明する．

先に，宇宙の構造と運行原理を通じて宇宙監獄の構造を糾明することから始める．

20世紀, 最高の物理學者であるステフアン　ホ－キン敎授は「　陽子力學が今までして置いたものは, 東洋哲學の基本槪念である陰陽，太極，色卽是空を科學的に證明したものに過ぎないが,   我われは諦めずさらに科學的な硏究を續ける」と言った．

二進法を發表して今日のデジタル革命を起こしたライフニッヒもやはり5千余年前に書かれた周易の二進法的な陰陽理論に驚いたと言った．

周易の原理から暗示を受けて學問的な成果を得た例は, 一つ一つその數を推し量りにくいくらいです．

周易の原理こそ, この宇宙の構造とその中で万物が消長成衰し，全生命體が生老病死する變化原理の核心であることを言っているのです．

だから, 周易は, 神樣と人間と万物の中に束縛して置いた宇宙監獄の構造を明らかにする黃金の鍵です.*